立ち合い出産時、初めて顔を見た時の衝撃的な感情について

この記事は、こんな人に特におすすめ

  • これから子供が生まれる、立ち合い出産に興味がある男性
  • 出産に関する男性の本音の気持ちが気になる女性

アラサー男性、子供(息子)が3才になるまでの本音の感想 その①

先日、息子が無事3才になりました。子供が生まれてからはとにかくしんどいことも多かったですが、ひたすら可愛くて毎日幸せを実感する日々でもありました。私たち夫婦は、元々どちらかというと妻より夫の私が子供を欲しがっていたこともあり、今でもしょっちゅう自分に子供がいることの不思議さや有難さ、産んでくれた妻への感謝の気持ちが湧いてきます。(それで、サンキューママ!のドメインを取りました)

とはいえ綺麗事ばかりではなく、この3年間で体力や気力の限界を迎えそうな場面も何度かありました。自分の思い出の整理もかねて、3才までの私の育児体験の本音の感想を共有できればと思います。

今回は、立ち合い出産のとき、衝撃を受けた一瞬の感情についてのお話です。

立ち合い出産、初めて子供の顔を見た時の衝撃

私は妻の出産に立ち会うことができましたが、生まれてきて産声を上げた時の感動を今でも鮮明に覚えています。しかしもう一つ、産まれた瞬間とは別にある意味それ以上の衝撃を受けた瞬間がありました。

それは出産中、お医者さんに「お子さんのお顔が出てきましたよー。見てみますかー?」と言われ、産道を通って首から上だけを出した子供の顔を初めて見た時の衝撃です。子供の顔は土色で、目をつぶっており、それを見た瞬間に私はズシーンと身体も頭も重くなるような衝撃を受けました。まだ産まれる途中のその子供は、もちろん産声もあげる前で、目をつぶったまましっかりと口も閉じてじっとしている様子で、仏様のような神聖さがありました。後に出産が進み、無事に産声を上げて妻の胸に抱かせてもらったとき、子供をかわいいと思いましたが、その出産中の土色の仏様のような子供の顔を見たときは、正直可愛いとは思いませんでしたし、なんと初めて子供の顔が見れた瞬間であるにも関わらず嬉しいという気持ちも湧きませんでした。

「かわいい、嬉しい」の感情とは別に、私にズシーンと重く感じられたのは、おそらく一言でいえば「責任感不安恐怖」の種類でした。そのとき私が感じた責任感不安恐怖とは、少々後知恵で解釈すると、「あぁ、ついに子供が生まれるんだ。これから僕は、この子供のいる人生を生きていきこの子供が大人になり、一人で生きていけるようになるまで、僕はあらゆる責任を取ってあらゆる行動を取らないといけないんだ。道を踏み外すことなく、我が身の不幸を嘆くような大人にならないよう、全力で育てていかなくてはいけないんだ。もうここから逃げることはできない、今からこの子供との人生が始まるんだ。」というもので、勿論約9か月前にはとっくに予期でき、用意をし続けてきた子供の誕生ですが、自分の人生で莫大な時間とエネルギーを掛けて行う必要があり、また悲惨な失敗(例えば、子供が自分の人生を呪うように生きるなど)があり得る子育てについて、産道を抜けてまだ土色で、産声を上げていない赤ちゃんの顔を見た瞬間に、一気にその重みが圧し掛かってきたのだろうと思います。

そんな尋常でない重みを感じたのは、しかし数秒のことで、出産真っ最中の妻は痛みで文字通り震えていましたし、僕は小声で「がんばれ」とささやき続けることくらいしかできませんでした。(後日、拭いてほしい所の汗も拭いてくれなかったと文句を言われました…)妻の命懸けの出産真っ最中に、勝手に今更自分が父親になることの重みを感じて衝撃を受けているのだから、男はつくづく勝手ですね。。。

産道を通った直後の赤ちゃんと正対したときに受けた、責任感不安恐怖の衝撃について、その瞬間以降に同じような感覚を感じたことは、これまで一度もありません。無事に産声を上げて生まれてくれたときはひたすら嬉しく、妻に感謝し、病院の方や幸運を有難く思うだけでしたし、病室で皆で子供を眺めているときも、義母がファミレスに連れて行ってくれて遅い夜ご飯を食べているときも、自宅に戻って一人になったときも、ようやく布団に入った時も、ずっと感動でいっぱいでした。

その後の3年間、その時の責任感不安恐怖に応じられるだけ全力で、子供と向き合えてこれたかというと100点ではない(最近はドラクエにはまったりもしてましたし)でしょうが、まずまずは頑張ってきたように思います。あの時の衝撃を忘れないように、妻にも友達にもここまで詳しくは話したことはありませんが、初めて文章にしてみました。今後もここまでの子育ての色々な場面で感じたことを書いてみようと思います。

私の体験がどこかの誰かに、10000人に1人くらいは、ちょっと面白がってもらえたり役立ったりすれば幸いです。ではバイビー。

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